軽油密造って

調べでは、同社は04年6月下旬、県知事の承認を得ないで、大衡村の施設で重油と灯油を混合し、軽油52リットルを製造した疑い。

このニュースを聞いて、不思議に思った(前にもこの手のニュースは聞いたことがあったのだが)。基本的に灯油と軽油重油は石油を分留してできるもので、分子の大きさで分かれてくるようなものだ。だから、灯油と重油を混ぜたとして、物理的な性質として平均的に軽油に近づけることはできるが、個々の分子を見ると重油の性質のものが混じってるわけだから燃えるときには問題なんじゃないか?(炭素が多すぎてすすが出るんじゃないか??)
いろいろ調べてみると、やはりそういうものらしい。不正軽油について書いてあるページを見ると、「異常に安い」のと同じ程度にわかりやすい発見方法として「黒煙が出る」とかいてある。そういえば、以前「やけに黒い煙が出るなあ、エンジンおかしいんじゃないか?」と思うような車を見かけたことがあったが、不正軽油を使ってたのかもしれない。
で、おもしろいと思ったのが、今重油と灯油には「クマリン」っていう物質を故意に入れてると言うこと。正規の軽油にはクマリンは入っていないから、単に灯油と重油を混ぜたような不正軽油は見抜ける、という。不正をする人たちはクマリンを除く必要があって、その処理でクマリンを硫酸で分解する必要があり、その過程で「硫酸ピッチ」ができるらしい。ニュースで前聞いたときにはなぜ硫酸が必要なのかわからなかったが、人工的に混入した物質を除くためだったのか……かえってクマリンをいれたりさえしてなければやっかいな廃棄物が生じなくて環境のためにはいいんじゃないだろうか。GC-MSとか使えばきちんと摘発できるんじゃないのかなあ。
やっぱり軽油とかガソリンにかかってる税金が高すぎるからこういうことになるんだよなあ。1リットルに32円もかかってれば、1トン密造すると32000円も粗利がある。これではなくならないだろうな……。灯油に税金をかけられてしまうとうちが困るし……(苦笑)