総選挙が終わり……

 郵政民営化法案に反対票を投じ、自民党公認を得られなかった前職が立候補した33小選挙区は、反対派と与党候補がほぼ議席を分け合った。「漁夫の利」を狙った民主党は4議席にとどまり、今回の衆院選を象徴する結果になった。特に目立つのは自民党小泉純一郎首相を中心に人選を進めて送り込んだ「刺客」の健闘ぶりだ。「落下傘候補」が多く、知名度が低い中でのスタートだったにもかかわらず、「小泉効果」に乗って9人が当選を果たした。

自民党が圧勝。あまりにも圧勝。民主党があまりにもひどい結果になってしまったなあ。

 自民党の地滑り的大勝を象徴するような前代未聞の珍現象が比例東京ブロック(定数17)で起きた。重複の候補者が小選挙区で大量当選したため、名簿登載者が不足し、比例区で獲得したはずの議席社民党に譲る結果になった。

 「おまけ、サービスだよ」。自民党の東京都連幹部は「議席が他党にいくのは残念。もっと比例区に候補者を出しておけばよかった」と悔しがりつつも、余裕を見せた。

 小泉純一郎首相が「大変なことになったね。(議席を)一つあげたんだから」と水を向けると、会談に同席していた公明党冬柴鉄三幹事長は「わたしのところに欲しかった」と、本音をポロリ。せめて、与党内に回すことができれば、議席が減った公明党を助けることができたとあって、首相も「不思議な制度だ」と、首をかしげていた。

 「天からいただいた贈り物だと思う。護憲、平和を求める声や、『社民党に消えてほしくない』という思いが結実した」

 社民党保坂展人氏(49)は12日午前、東京都世田谷区にある事務所で話した。

誰もここまでの自民党の勝利を予想してなかったっていう典型的な例だよなあ。

今回の選挙結果っていうのは、本当に「民意」なんだろうか。
個々の選挙区での結果はもちろん民意なのだが、全選挙区の結果が集まったとき、「これが民意だったのかな?」とちょっと疑問に。ここまでの自民党の勝利を望んだ人は少ないんじゃないのかなあ。自民党自身もここまでとは思ってなかったんだろうし。
 
それぞれの選挙区で、民主党よりも自民党に政権を担ってほしいという票がそれぞれ集まって、小選挙区制が極端な結果になりやすい制度だとはいうこともあって、ここまでの結果になる。これはすごいことだなあと改めて思う。
 
それは、民意が逆に働くと、あっさりと政権交代がおこる可能性があるっていうことでもあるが。
 
結果として自公連立で衆議院の2/3以上。参院が否決しても法案を再可決できる議席数。中学校で憲法を習ったとき、2/3以上なんてならないよなあと思ったものだが、実際にそういう事態になってしまった。
 
二院制の意義についても、改めて考えてしまった。法案を否決しても衆院に再可決されてしまう今の状況で、参議院の存在意義が問われるというのもあるだろうし、逆に極端に振れてしまう衆議院に対して任期が長いことによって振れが少ない参議院の存在感を改めて感じてみたり。
 
それにしても2/3は多すぎて少し怖い。
 
まともな野党がほしい……